50歳のときにバイク事故で頸髄損傷。
幼馴染と一緒に眺めた夕日の美しさをもう一度。
A様
人間の身体は、加齢に伴って筋力が弱くなったり、関節の動きが悪くなることが多くあります。また、病や障害により身体が自由に動かなくなることもあります。
そのように身体が弱ってしまうと、歩いたり階段の昇り降りをすることが困難あるいは不可能になってしまいます。そうした状態になった場合、筋力トレーニングや関節可動域訓練、動作訓練などの地道なリハビリテーションが必要となります。
そこから人それぞれの回復過程を辿りますが、リハビリをすれば必ず元通りに動けるようになるとは限らないのが実状です。
そのような場合、Brotherhoodがみなさんのお手伝いをどのようにするかについてをA様の事例を挙げて、紹介していきます。
「このまま歩けるようになれなかったら、行きたい所にも行けないな。」
A様は、50歳のときにバイク事故で頸髄損傷という大ケガをしました。
これにより手足はほとんど動かなくなり、寝たきり状態になってしまいました。
受傷後の懸命なリハビリにより、介助があれば立てるまでにはなりました。立つといっても足をつっかえ棒のようにして立っているだけなので、歩くことが可能なレベルには達していない状態です。
頸髄損傷は、神経自体を損傷してしまうので、ある程度までは回復してもそこで停滞し、動かないままになってしまう場合もあります。
A様も介助下であれば立てるところまでは回復しましたが、そこで停滞してしまいました。
リハビリが難航するA様は、「このまま歩けるようになれなかったら、行きたい所にも行けないな。」と意気消沈していました。
よって、身体機能を維持するリハビリは継続しつつ、現在の状態でも外出できる手段を考えていくことにしました。歩く可能性を諦めるのではなくて、目標のために現状でできることを提案させて頂きました。
A様のご希望は、ご自宅のある東京都世田谷区から生まれ故郷である栃木県足利市まで行くことでした。
寝たきり状態のA様が、外に出るためにはどうしたら良いでしょうか?
A様が外に出るためには、いつも過ごされているベッドから車椅子に移乗し、玄関先にある10段の階段を降りなくてはなりません。
しかし、A様のお住まいの玄関先の階段は普通型車椅子では降りれませんし、ストレッチャーでは滑落の危険性があります。
危険を解消すべくキャタピラ型の車椅子を使用することで安全性の高い介助を行うことに
Brotherhoodでは、もっとも安全な移動方法を提案し、そのために必要な人材
と機材をご提供します。今回は、危険を解消すべくキャタピラ型の車椅子を使用することで安全性の高い介助を行うことにしました。
車椅子のまま福祉車両に乗り込み、あとはプロのドライバーさんの運転で目的地に向かいました。
専門性の高い介助と最新型の福祉機器を活用することで、A様が切望されていた故郷を再訪するという目標を実現できました。
そして、幼き頃の思い出を語りながら郷里の景色を楽しまれました。
足利市を流れる渡良瀬川のほとりで、幼馴染と一緒に眺めた夕日の美しさは現在も変わらないと語っていました。
重篤な障害を抱えることとなってお辛い思いもされたと思われますが、その日見た落日は希望の光のように映りました。
A様とご家族様は、外出に対して不安を抱かれていたそうですが、Brotherhoodのサービスをご利用頂くことで安心して外出することができました。
病気・障害等により外出への不安がある方、介助に負担がかかることにより活動する機会が減少されている方々、他にもさまざまなご事情で悩まれている場合は、Brotherhoodのお気軽にご相談ください。
所要時間 | 5時間ほど |
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使用機材 | 車椅子 |
スタッフ | 運転手・介助者 2名 |
費用例 | |
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福祉車両・交通費 | ¥20,000(運転手込み) |
車椅子使用料 | ¥500 |